「投資なんて話は聞くけど、何でやる必要があるのか分からない。」
投資の必要性がいまいちピンと来なくて、稼いだお金をとりあえず銀行に貯金をしてきたあなた。
確かに会社員をしていれば、毎月給料は入ってくるので、生活には困らないでしょう。
でも投資をする人としない人では、長い人生で考えると大きな差になるってこと知っていますか?
この記事では、投資を全くしてこなかった人に向けて、投資を始めるべき理由を説明します。
目次
理由①: あなたの貯金は将来目減りする
あなたはお金の価値が常に不変であると思っていませんか?
実はお金の価値は時代によって常に変化しています。
分かりやすい例で言えば、お菓子の量。
近年どんどん小さくなっていますよね?
ポテトチップスなんて顕著で、1975年では100円で90gあったものが、現在は60gまで減っています。
100円で買える量が減ったということは、お金の価値が減った、ということです。
このことは国の統計データである「消費者物価指数」にも明確に現れています。
消費者物価指数とは
全国の世帯が購入する商品やサービスの物価の変動を時系列で測定している指数のこと。総務省統計局が調査を行なっている。
下のグラフは消費者物価指数の推移を1970年を1として表したものです。

1970年の1に対し、2017年では3.2になっていますね。
これは同じものを買おうとした場合、1970年と2017年を比較すると、3.2倍の値段を払わなければならないということを示しています。
つまり、お金の価値が47年で1/3.2になったということです。
今後もお金の価値は減っていくのか
過去のデータから47年でお金の価値が1/3.2になったのは分かりました。では今後も価値は下がってゆくのでしょうか?
そのヒントは2013年に行われた「金融政策決定会合」にあります。
このとき、日本銀行は経済を年間2%ずつインフレさせてゆくと目標を決定しました。
インフレとは「物価が上昇し、相対的にお金の価値が下落する現象」のこと。
国はお金の価値を減らして、物価を上げてゆきますよ、と宣言しているのですね。
国がインフレ目標を定めている以上、将来お金の価値はどんどん下がってゆく可能性が高いと考えておくのが妥当でしょう。
インフレの威力
2%のインフレが本当に実現すると、10年後のお金の価値は、なんと18.3%も下落します。今200万円で買える車が245万円になる計算ですね。
たった2%くらいと思われますが、実生活への影響は計り知れません。
国がインフレを進めたい理由
理由は沢山ありますが、1つは日本の借金を減らしたいからです。
インフレする→お金の価値が下がる → 借金の価値も下がる → 相対的に返済額が減る
という仕組みです。
日本が借金大国であることを考えると、国が必死になってインフレさせたいのも分かりますよね。
投資なら価値は減らないのか
インフレでお金の価値が減ってゆくのは分かりました。では投資の場合はどうでしょうか。
答えは「インフレすると価値は上がる」です。(※ただし債権は除く)
このことを簡単な例で説明します。
あなたは1カラットのダイヤモンドを1970年に100万円で購入し、2017年まで大切に保管していました。
ダイヤモンドは47年経っても、相変わらず貴重で、当時の美しさを保っていましたが、物価は購入当時の3.2倍になっていました。
すると、同じダイヤモンドを買うのに3.2倍、つまり320万円が必要であることが分かりました。(※例え話のため、実際の相場とは差異があります。)
あなたはこのダイヤモンドを売ったところ、320万円を手にいれることができました。
というように、インフレが進むと物の価値は相対的に上がってゆきます。
投資 VS 現金
今までの話を踏まえて、インフレ時に貯金をした場合と投資をした場合の違いを見てみましょう。
下の図は1970年から2017年まで、現金のままにした人と、ダイヤモンドにした人の比較です。

1970年時点では、現金でもダイヤモンドでも車を購入することができますね。
ですがインフレが進んだ2017年では、車が320万円まで値上がり、100万円の現金では買うことができません。
対してダイヤモンドは320万円の価値になっているため、車を購入することができました。
これをみると、投資せず現金のままにしておくことが、いかに損なのかよく分かりますね。
理由②: 投資と貯金では将来の資産額に大きな差がつく
投資を長く続けていると、その価値が徐々に上がってゆくことは前の項目で説明しました。
では実際問題、どれくらい資産額に差がつくのでしょうか。
下のグラフは100万円を年間利回り1〜5%で運用した場合に、資産がどれくらい増えるかを表したものです。横軸は運用期間を表しています。

年間利回りとは
投資により年間で資産が何%増えたかを表す指標のこと。
グラフより、年間利回り5%で30年間運用した結果、100万円が432万円と、4.32倍になることが分かります。
1%でも135万円で1.35倍ですね。
現金のまま持っていても100万円のままなので、その差はどんどん広がってゆきます。
ところで、この年間利回り5%というのがどれくらいのパフォーマンスかというと・・・
個人投資家の平均利回りが3〜5%程度と言われているので、平均よりちょっと上くらいになります。
平均的なパフォーマンスでもこれだけの差になるのですから、投資をやらない理由はないですよね?
投資の神様、ウォーレン・バフェット
個人資産世界第3位に君臨する、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット。
総資産は2018年現在で840億ドル、日本円にして9兆(!)3157億円におよびます。
その資産は株式投資を中心に築いてきました。
そんな彼の投資利回りは40年にわたり21%を達成していました。
この数字がどれくらいの利益をもたらすのか計算してみると、
100万円を40年間21%で運用した場合、なんと36億円まで膨れ上がります。
バフェットが9兆円もの資産を築けたのも納得ですね。
理由③: 全部の資産をひとつの金融資産にするのは全てを失うリスクが高い
投資の世界では有名な言葉があります。
「卵は一つのカゴに盛るな」
卵を一つのカゴに盛ると、落とした時に全ての卵が割れてしまう。複数のカゴにのせておけば、たとえ一つを落として卵がダメになっても、他は無事で全てを失うことにはならない。
投資でいうと卵が資産でカゴが金融商品ですね。
特定の金融商品だけに投資すると全てを失うリスクがある、ということを表した言葉です。
そしてあなたの場合、日本円というカゴに全ての卵ををのせている状態です。
もし、日本に金融危機がひとたび起きれば、あなたは資産の全てを失うでしょう。
そんなこと日本では起きないから大丈夫?
いいえ、過去に2回(1944年、1946年)、日本でも国が国民の資産を凍結した事態が起きています。
未来はどうなるか分かりませんし、日本円が無くなるリスクもゼロではありません。自衛をするのに越したことはないでしょう。
分散投資でリスク分散
では具体的にはどうすれば良いのでしょうか。
答えは簡単、資産をいろいろな投資に分散させておけばいいのです。
例えば、貯金の半分をアメリカドルにするだけでもリスク対策になり、仮に日本円の価値が0円になっても資産の半分は残りますよね?
では資産を10種の金融商品に分散させたらどうでしょう?100種では?
分散させればさせるほど、リスクも1/10、1/100と小さくなることが分かりますよね。

理由④: お金にお金を稼がせることができる
普通の会社員は、お金を稼ぐ=自分が働く、ですよね。
エリートサラリーマンで年収1000万円を超える人いるでしょう。
ただ、それだけ稼げる人でも体は一つしかありません。
なので2000万円、3000万円、はては1億円と稼ごうと思っても限度があります。
では世のお金持ちはどうして稼げるのか?
それは、自分が働かなくても勝手にお金を稼いでくれる仕組みを持っているから。
ビジネスであったり、アパートであったり、お金持ちは皆、自分が寝ている間にも稼いでいるのですね。
そして稼いだお金でまた仕組みを作って、もっと稼がせて・・・というのを繰り返すことで、お金がお金を呼ぶ状態を作っています。

そんなもの自分には作れない・・・と思いました?いいえ、その仕組みは誰でも簡単に作れます。
その方法の一つが「投資」なのです。
証券会社に口座を開設して、金融商品を購入して、年利5%のリターンを得る。
これだけで、100万円分の金融商品なら5万円、あなたが寝ている間に稼いでくれる仕組みの完成です。簡単でしょ?
たった年5万?と思った方は前述の「投資をするべき理由②」を見てくださいね。
30年なら432万円、1000万円分買っていれば4320万円ですよ。
「お金にお金を稼いでもらう」それが投資の本質です。
まとめ
いかがでしたか?今まで投資をする必要性がイマイチ分からなかった方も、これで理由がよく理解できたことでしょう。
投資の重要性を理解せず、何も考えずにせっせと貯金をすれば良かった時代ではありません。
知識の差が将来の資産額の大きな差になります。
へーそうなんだ、で終わらせることなく、
ぜひとも、この記事を読み終わったら投資を始めてみてください。
要点まとめ
- お金の価値はインフレで減ってゆく、投資なら価値は上がる。
- 貯金と投資では将来の資産額に大きな差がつく。年利5%ならその差は30年で4.32倍。
- 資産を全て現金で持っているのは、資産を失うリスクが高い。複数の金融商品に分散しよう。
- お金にお金を稼がせる。投資はその手段のひとつ。
次は初心者でも失敗しない投資の方法について説明します↓